こんにちは、ギター講師の神田です。
今回は先日公開した動画『【星野源さん/うちで踊ろう】をコラボさせていただきました!』についてまとめてみたいと思います!
まずは動画をご覧ください。
『うちで踊ろう』について
シンガーソングライターの星野源さんが、2020年4月3日に自身のInstagramアカウント上で公開した楽曲。
アコースティックギターと歌のみで公開された音源は、多くのプロミュージシャンや芸能人、さらには一般の方々までもが歌や演奏、ダンスなどでコラボレーション動画を作成、SNSに公開し話題となりました。
『うちで踊ろう』を聴いてみる
『うちで踊ろう』を分析してみる
・コード進行を分析してみる
早速コード進行を見ていこう!
はい!
まず調号をみると『♯』がひとつ付いているね!
この曲のkeyかわかるかな?
key=Gです!
正解!
じゃあさっきの譜面の中に、key=Gのダイアトニックコード以外のコードがあるかはわかるかな?
たくさんありますね…
そうだね。
じゃあ早速ノンダイアトニックコードをひとつずつ確認していこう!
お願いします!
まずB7はEm9に向かうためのセカンダリードミナントだね。
そうですね。
次のG7もCmaj9に進行するためのセカンダリードミナントなんだけど、直接解決する『G7→Cmaj7』ではなくて『G7→D7(♯11)→Cmaj9』になってるのが難しいね…
難しいです…
D7(♯11)はいったい何なんですか?
これはCmaj7に向かうための裏コードだね。
そういえばそんなのもあったような…
G7もD7(♯11)もコードの構成音に共通のトライトーンを持っている、D7(♯11)もG7と同じようにCmaj9に進行するために配置されたコードだと考えられるね。
裏コードであるD7(♯11)にすることによって、その後のベースの動きがD♭→C→Bと半音で進行していくのが狙いかもしれない。
なるほど!
でもG7でもCmaj9に進行できますよね。
なんでD7(♯11)を配置したんでしょうか?
これは推測だけど、裏コードであるD7(♯11)にすることによって、ベースの動きがD♭→C→Bと半音で進行していっている。
これが狙いかもしれないね。
本当だ!
そしてF/GはGをRootに考えるとG9sus4だから、セカンダリードミナントのG7の仲間だね。
なるほど!
F7(♯11)はなんですか?
F7(♯11)は同主調(パラレルキー)から借りてきたモーダルインターチェンジだと考えられるね。
いろいろテクニックが散りばめられてるんですね…
こんなに短い曲なのに盛りだくさんだよね!
次にDm7だけど、これはセカンダリードミナントのG7に対するⅡm7(リレイティッドツーマイナー)になる
リレイティッドツーマイナー?
Ⅱm7→Ⅴ7という進行はツーファイブと呼ばれ、実にスムーズに進行する定番コード進行なんだ。
そしてセカンダリードミナントのⅤ7の時もこのスムーズな進行を使用したい、そのために配置されるⅡm7のことをリレイティッドツーマイナーというんだ!
覚えておきます。
この辺の理論に関してはいつかまた別のブログでしっかりまとめようと思うから、待っててね
楽しみにしています!
演奏内容を分析してみる
次に演奏内容を見ていこう!
はい!
サウンドメイクについて
今回も音作りは基本的にBOSSのGT-100を使用して、ディレイとリバーブだけはDTMのプラグインでかけています。
アンプタイプ:NATURAL CLEAN
コーラスもかけています
フレーズについて
ここからは今回僕が弾いているフレーズをどのような発想で構築していったか解説していくね。
どこか1つでも参考にしてもらえたら嬉しい。
お願いします!
まず今回の楽器編成を考えてみよう!
アコースティックギター+エレキギター+ボーカルという編成になっているね。
そうですね。
そしてすでにアコースティックギターはコードをしっかり弾いてくれている。
だから自分の弾くエレキギターでは『がっつりコードを弾く』ではなくて『オブリ的なギターを入れたい』と考えたんだ!
なるほど!
今回はこういった歌物のバッキングだから、オブリガードのメロディばかり弾いていては歌の邪魔になってしまう…
だから基本的にオブリガードを弾くのは歌が途切れた時だけにして、そのほかはコードを弾くということに決定したんだ。
主役は歌ですもんね!
そうだね!
そして今回の曲はアコースティックギターの軽快なノリに合わしたほうがいいかなということで、発音のタイミングはアコースティックギターに寄り添うことを意識する!
ふむふむ
そしてコードを弾く時もコードフォームを全部押さえて弾くのではなく、2音程度にとどめている!
何でですか?
押さえる音が増えるとそれだけ重く聞こえて軽快なこの曲に合わないかもしれないし、押さえるのも大変だ。
今回の曲ではオブリガードでフレーズを弾いてそのすぐ次の拍にはコードを弾くなんてところもあるしね。
なるほど!
そして後半は印象を変えるためにコードアルペジオをミュートしながら弾いている。
ミュートをした理由は何ですか?
ミュートをすることでパーカッシブになるし、軽快さも出る。
この辺は好みだから、ミュートしないアルペジオももしかしたらいいかもしれないね!
試してみます!
最後にフレーズの考えをまとめると下の図のようになる。
よかったら参考にしてね!
はい!
演奏のポイントについて
弾くときのコツはなんですか?
今回の演奏で何よりも意識したのはやはりリズムだね!
コードチェンジが拍頭じゃなくて、4拍目裏にきてる部分が多いですね。
そうだね!
このシンコペーションはこの曲の特徴かもしれない!
なるほど。
あと細かいところで言えば、ピッキングする際に
『ピックだけで弾いている場所』
『ピックと指で弾いている場所』
『指だけで弾いている場所』
というふうに弾き分けている!
どういうふうに違うんですか?
指だけで弾くとニュアンスが柔らかいサウンドになるし、発音のタイミングも2つの音を同じタイミングで発音することができる。
それに対してピックで弾くとアタック感のあるアクセントの効いたニュアンスになるね。
確かにそうですね!
指で弾く、ピックで弾くなんていうのは好みの問題だから必ずしも正解はないけど、普段音楽を聴くときにもこういう意識してみると勉強になるから是非チェックしてみて欲しい!
毎日が勉強ですね!
使用機材について
ギター
FUJIGEN/MSA-HP
日本の誇るギターメーカー『FUJIGEN』が製作したセミアコースティック・ギター。
セミアコースティック・ギターといえばGIBSONの『ES-335』が代表的ですが、このギターはES-335より一回り小さいのが特徴。
外国人に比べて平均的に身体の小さい日本人や、女性でも抱えやすく設計されています。
エフェクター
BOSS:GT-100
最新モデルのGT-1000が発売されていますが、まだまだ現役で使えます!
僕は自宅練習を始め、ライブやレコーディングすべてこれ1台で完結できており、5年以上使用していますがトラブルが起きたこともない頼れる1台です!
オーディオインターフェイス
TASCAM:US 4×4
シンプルな操作性と豊富な入出力でとても使いやすいと思います。
iOSとの接続も可能なため、お使いのiPadなどとも接続して使用可能です!
【プロフィール】
神田 淳
1988年生まれ。埼玉県秩父市出身。
10歳よりギターを始め、高校卒業後 MI JAPAN GITに進学。
現在は主にギター講師として活動中!
『一人一人に寄り添ったレッスン』を心が得ています!
初心者の方も大歓迎ですので、お気軽にご連絡ください!
【お問い合わせはこちらから!】
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定期的にバンドサークルも主催!
全パートメンバー募集中なので、お気軽にお問い合わせください!
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